ソラマメ種子 打越緑一寸
ウチコシミドリイッスン
~サカタのタネ/サカタ育成~
3粒莢が多く、むき実の色がごく濃緑で食味のよい中早生品種
≪特性≫
●3粒莢率が高く、総着莢数の多い多収型品種。
●莢の色は濃緑色で光沢があり、むき実の色も濃緑。
●莢はやや細身でスマートだが、むき実は3?p前後の大きさで良く揃う。
●青果用として粉質で食味がよい。
●むき実販売でパック詰めしたときに緑色が引き立つ。
●草勢は中程度で「打越一寸」よりややおとなしい。熟期は「打越一寸」と同程度の中早生品種。
≪栽培のポイント≫
●適応性
土壌適応性は広いが、保水力のある埴壌土で耕土の深い地力のあるところがよく、土壌酸土pH6.5~7.0が適す。
●播種
発芽適温は20℃前後。排水のよい無病の床土にたっぷり潅水した後播種する。水に浸漬して播種すると発芽がわるくなるので、浸漬せずに直接オハグロ部分を下にして種子が隠れる程度の深さにまく。播種後、敷ワラや新聞紙などで覆い乾燥を防ぐ。
●圃場の準備
連作をきらうので3~4年の間隔をあけて栽培する。元肥は緩効性肥料を主体に10a当たり成分で窒素8~9?s、リン酸12?s、カリ8?s、堆肥2t、苦土石灰120?sを標準とする。追肥は開花少し前の整枝時と着莢最盛期に 窒素、カリを3?s程度施用する。
●定植
定植時の苗の大きさは、本葉2~3枚が適期で、大苗になると活着がわるくなるので注意する。栽植密度は畝幅150?p、株間40~50?p、10a当たり約1,300~1,700株が標準。
直まきは、鳥害の予防や乾燥防止のため2?pくらい覆土する深さにまく。
●管理●
整枝は、蕾が見え始めたときに、芯止まりの枝を除き、早く出た太い枝を5~8本 残し他は摘除する。その後も無効分枝(ほとんど着莢しない枝)が出てくるのでこれを取り除く。また、同時に土寄せを行うことで無効分枝の発生や、風などに よる株の裂けや倒伏を軽減できる。受光態勢や風通しをよくすることで、大莢で高品質のソラマメを生産することができるので、株元まで光線が十分当たるよう にやや扇型に誘引する。摘芯は、最下着莢節位から数えておおよそ12節目。
●収穫
光沢が出てきて縫合線が黒くなり、莢が上向きからやや下向きになったころで、オハグロ部分にわずかに黒いスジが見えるころが適期。